だしソムリエ協会のFacebookページに、エッセイを掲載しました!
毎回テーマに沿って、12回シリーズ(笑)
せっかくなので、こちらにも。
静岡県に生まれ育った、私ならではの「おだしの話」♪
だしを、少しでも身近に感じていただけますように。
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◎第1回は【
かつお節】について
◎第2回は【
私とだし、食、料理】について
◎第3回は【
和食の歴史】について
◎第4回は【
世界のだしと料理】について
◎第5回は【
乾しいたけ】について
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6回目は【昆布】について。
H26年度現在も、かつおの漁獲量が日本一である静岡県。そこで生まれ育った私には、昆布はあまり身近な存在ではありませんでした。
子どもの頃の昆布に関する唯一の思い出は、お正月の松前漬作り。昆布とスルメイカをハサミで細長く切るのが、我が家では子どもの仕事でした。この時必ず、手首の筋を痛めてしまったものでしたが、子どもなりに慌ただしいお正月準備の一端を担えたようで、ちょっと誇らしい気持ちでもありました。
そんな私が、だしソムリエ協会の二級講座で、初めていろいろな昆布だしの飲み比べをした時、違いを見極めようと必死になりながらも、「あーこれ美味しい」「飲みやすい」と感じたのは、羅臼昆布のだしでした。
羅臼昆布のだしは、濃厚で香りが高いこともあり、昆布初心者の私には、それだけで美味しくいただけるスープのように感じました。
他にも、お漬物や京都の料亭で好まれる利尻昆布、そして関西で人気の高い真昆布など、最近では選ぶ楽しみも増え、スーパーの乾物コーナーをウロウロしたりしているのですから、変われば変わるものですね(笑)
実は少し前まで、私はお吸い物の味付けが苦手でした。我が家の定番、花かつおでとっただしに、醤油・塩・日本酒・はたまただし醤油など…何を組み合わせても上手くいかなくて。
ところが今では、昆布とかつおの枯れ節でとった一番だしに、調味料は薄口醤油と日本酒だけ。でも、かなり満足のいくお吸い物を作ることができるようになりました。自分で言うのもなんですが…ホント、これをいただいている時の幸せといったら(笑)
それもこれも、我が家に昆布がやってきたおかげ!原因は味つけではなく、だしにあったのだと実感しています。
だし素材を使いこなし…そしてお料理によって上手く組み合わせることができれば、だし活は本当に面白いなと思います。何より、お料理そのものが美味しくなることが嬉しいです^^
だしのとり方は一つではありませんが…
分けとく山の、野崎総料理長から教えていただいた吸い物の地を使った、菜の花のお吸い物をご紹介して、今日は終わりたいと思います。
<材料>
水 1リットル
だし昆布(利尻・羅臼・真など)5グラム
かつおの枯れ節 15グラム
菜の花(下茹でしたもの) 適量
① 水・だし昆布を鍋に入れ、水から中火にかける。
② 軽く泡が出て80℃になったらかつお節を加えて火を止め、1分 おく。
③ こして一番だしをとる。
④ ③まででできた、だし汁 300mlに、薄口醤油 大さじ1弱、酒 小さじ1を合わせて、温める。
(この分量は2人分なので、適宜調整してください。)
⑤ 椀に菜の花を入れ、④の吸い地をはる。
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■文章:鳥居 嗣代(今村さんちの香りしいたけ)
http://kaorishiitake.i-ra.jp/
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